動画で飛ぶようにピアノが売れている
最近、インターネット動画サイト「Youtube」の研修を多く開催しています。沢山の中小企業の経営者や個人事業主が、受講されますが、その中で出てくるのは、
「Youtubeが自分のビジネスの売上・集客になること自体、イメージが湧かない」
という声です。
ならば、実例を示そうと、みつけてきたのが、今回、ご紹介する「ぴあの屋ドットコム」さんです。
ぴあの屋ドットコムさんはYoutubeを活用して、年商一億を売り上げている、京都の中古ピアノのネットショップです。なぜ、Youtubeでピアノが売れるのか?その理由を解説します。
あ、ちなみに私、ぴあの屋ドットコムさんとも、社長である石山雅雄さんとも、一切の面識はありません。これから書くのは、ネットで資料を集めた上での、私の推察。ぴあの屋ドットコムさんから、ご意見を全く聞いておりませんので、その点はご了承ください。
ピアノ動画集を商品ページと連動
ぴあの屋ドットコムさんのホームページには「動画で選べる中古ピアノ」と銘打っています。そこをクリックすると、中古ピアノの販売ラインナップが並びます。
商品説明を見ると、殆どが「動画あり」となっており、更に商品詳細をクリックすると、商品ページに飛びます。ピアノのスペックなどの一般的な文字や写真情報の他、こんなYoutube動画が掲載されています。
石山社長が、中古ピアノの解説や状態説明する。試奏でピアノの音を確認してもらう。これが、動画の基本パターンの模様。いやはや、もう、この時点で凄いですね!
だって、顧客が新品ではなく、中古ピアノを購入する懸念は、「ピアノの状態と音」であることは間違いありません。
通常、売り場に足を運ばなければ確認出来なかったものを、その場でサクっと撮った、Youtube動画で伝えることで顧客の不安を解決。ネット経由なので、高額な商品を買う成約率のアップになる。
Youtubeとは、簡単に言うと「自分専用テレビ局」なんですが、そのTV番組を充実させて、ホームページや商品ページと、きっちり連動させる。ここは重要ポイントです。
googleとyahooがショップ店員代わり
さて、特定の中古ピアノが、直ぐに欲しい方は、そのピアノのメーカーと型番でネット検索しますよね。例えば、「カワイ RX3」が欲しいので、google検索します。
なんとトップページ!しかもメーカーのページに継ぐ、二番手という好位置にぴあの屋ドットコムさんのYoutube動画があります。しかも、これ、googleだけではありません。Yahooも同じ。
検索結果の中でも、画像のサンプル付きで一際目立つ、動画リンク。「カワイ RX3」が欲しい人は動画を見て、ますます欲しくなって、Youtube動画からぴあの屋ドットコムさんのホームページに飛んで、お買い上げになります。
ぴあの屋ドットコムさんでは、現在2200本を超える動画をYoutubeにアップしていますが、その殆どが取り扱っている中古ピアノの紹介です。つまり、大抵のピアノメーカーの型番でネット検索すれば、トップページに紹介動画が出ることになる訳です。
つまりですよ、ネット上で中古ピアノが欲しい人に、googleとyahooという最強のショップ店員が、お客様のご案内係を無償でやってくれるわけです。そりゃ、売れますよ。
動画で顔を見せているから
リアルに接客出来ない、ネットショップの人ほど、動画をやった方が良い、と勧めるのですが、それでもやる人は殆どいません。もともと、リアルな接客をやるのが嫌で、ネットショップで売っている人が多いのかもしれませんが…
そういう人が分かっていないのは、ネットショップで買うお客さんは、「騙されるんじゃないか」と不安に思っているということ。
- ちゃんと企業として存在しているのか。
- 内の経営者や店員は、悪い人ではないのか。
- ちゃんと在庫があるのか。あっても、不良品ではないのか。
特にピアノは中古でも、安くて約20万円くらい。高いと約400万円もする模様。完全に高級商品ですから、ネットで買うには、不安感が半端なく強いでしょう。
しかし、ぴあの屋ドットコムさんの、石山社長や女性スタッフさんの5分程度の動画を一つ見るだけで、綺麗スッキリと不安が解消されます。そうなれば、当然、成約しますよね。
圧倒的じゃないか我が軍勢は、だから
ここまで、ぴあの屋ドットコムさんがYOUTUBE動画で売れる理由を3つ述べて、Youtube動画の大いなる可能性を述べて来ました。しかし、一つだけ謝らなければいないことがあります。
もし、これを見ているのが、中古ピアノ販売をやっているご同業さんで、TPP(徹底的にパクる)で同じ事を初めて売上アップを狙っても、ぴあの屋ドットコムさんが圧倒的すぎるが故に、あまり効果が望めないことです。
先ほど、ぴあの屋ドットコムさんの動画本数は2200本を超えると言いましたが、その意味は重い。例えば「カワイ KU-1B」というキーワードで、Youtubeの動画検索をしてみましょう。
ズラズラと出てくる動画の殆どが、ぴあの屋ドットコムさんの動画で占有されています。当然、他のメーカー・型番のピアノでやっても同様の状況です。
つまり、ぴあの屋ドットコムさんでは、中古ピアノが入る度に、これからも動画をアップし続けますから、同業が後発で始めても、追いつくことは難しい。
更に、先ほど、検索エンジンで検索結果のトップに動画が出るという話がありましたが、あそこに表示される動画は、一つだけ。しかも、選ばれるのは、そのキーワードに関して、もっとも有意義な動画だとYoutube側が判断したものです。
ここまでの動画アップの数と再生回数などの実績で、Youtubeは「中古ピアノ」に関して、ぴあの屋ドットコムさんの動画チャンネルが最も有意義だとアルゴリズム上で判定していますから、ここも後発は入れない。
つまり、Youtubeで量・質ともに、圧倒的な実績を取られたら、もう同業は覆せない。
ここまで書けば、ビジネスセンスがある人なら、分かりますよね。つまり、Youtube動画の世界も、先に同業を圧倒する立場を確保した方が、遥かに有利です。
但し、だからといって、キーワードを羅列した、ゴミみたいな動画を量産しても無意味です。最近のYOUTUBEは、再生回数だけでなく、視聴時間も見て、動画の質を判別しますので、インチキは通用しません。
やるならば、きちんと取り組まなければなりません。
ぴあの屋ドットコムの最大の成功要因
結局、ぴあの屋ドットコムが成功した、一番の理由はなんでしょうか。それは、きっと、これです。
「石山社長が動画の可能性を信じて、継続をしたこと」
10年以上前から、「動画の時代が来る」、と言っていたマーケティング界隈の人は、星の数ほど居ました。実際、動画配信を始めた人も居ました。
しかし、継続をしない。当然、継続しないと、結果が出ない。
別に絶対にYoutubeをやれ!なんて言いません。しかし、あなたがYoutubeに大きな可能性を感じて、自分のビジネスを伸ばす為に、心から取り組みたいと思ったのであれば、不退転の決意で、必ず継続をしましょう。
道に留まって、先を眺めて、「綺麗だなぁ」と感心するのではなく、道を進んで、今迄に見たことがない、新境地にたどり着きましょう。
今回のまとめ Youtubeの可能性を見直そう
PS.
石山社長の本を買いました。届くのが楽しみです^^
PS2.
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